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南京虫事件
旅を始める前から一つ気になっていたことがある。 「南京虫」の恐怖である。
広辞苑には 「ナンキンムシ=トコジラミ カメムシ目トコジラミ科の昆虫。体長約5mm。円盤状で扁平羽は退化して小さく全体赤褐色。アジア南部の原産で、室内に生息し、夜行性。人畜から吸血し、激しい痒みと痛みを起こさせる」 ・・・とある。
ネットの情報によると、忘れられない程痒くて掻きまくる為に傷跡が残るとまで書かれていた。 絶対に咬まれたくない。絶対に。絶対に・・・。
7/2の朝。 7/1に言いようの無い疲労に襲われた我々は宿に戻るとぐったりとベッドに倒れこみそのまま寝てしまった。 翌日、鏡を見るとリスの体中に赤い斑点が!! 蚊に刺されたのかと思ったがどうも違う。またシーツも交換してくれたばかりなのでダニでもなさそうである。でも、もし南京虫に咬まれたにしては情報ほどのかゆみが無いから違うかなと思っていた。が、昼過ぎになってきて気付かないうちにぽりぽり掻きはじめ、痒さの地獄は夜中に起こったのだ。
痒みで目が覚めるというこれまでの人生で起こったことの無い出来事
一箇所の痒みが納まると別の箇所が痒くなる。痒みに収まりが無い。そんな目にあいながらも南京虫を発見できなかったので、まだ南京虫であることが分からなかった。というより、蚊かダニであると信じようとしていた。
7/2の夜。 同室のフランス人がいきなり我々に断わりもなしにシーツをばたばたし始め、マットを地面に降ろしてどさどさ叩き始めた。 ほこりに苦しくて部屋を逃げ出した我々は、その後再び部屋に戻り、電気蚊取マットのスイッチをONにした。すると、 「君も虫に咬まれたのかい?」と聞いてきた。そうだと答えると、 「僕も初日に咬まれたんだよ。どうやら蚊じゃないね。マットに潜んでるようで、こうやると咬まれなくなるよ」と言いながらシーツとマットをバンバン叩く。
バカ!!そんなことしたらマットとかシーツについているお前の言うベッドバグが部屋中に舞い降りてくるだろうが!!
フランス人は地球には重力がある事を知らないのか?
おかげで南京虫氏達は無事に地上に着陸、次なる大陸を目指してえっちらおっちらベッドに登り、夜にはちゃんと出稼ぎに来られたのであった。もちろん汚染は全域に広がり、結局初日全く咬まれなかった猫まで咬まれるように。 そのフランス人は快適に寝れたのか特に体を掻く様子も無く翌日退室して行った。この野郎!!
最終日の7/4の朝。遂に動かぬ証拠をつかむ。 南京虫を発見したのである。確かに広辞苑に書かれていたように5m位で赤いカメムシに近い形をしていた。 (小型の南京虫もいて、こちらは1m位で血を吸っていないと無色に近くかなり分かりにくい) 「ごんの野郎ゴルァー!!」と思って潰したら血がドバッと出てきました。昨日もどうやら咬まれたようです。トホホ・・・
 南京虫氏 近影
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